2人のカリスマが教育に価値観の多様性を求められている。ベンチャーの南部さんはチャレンジする若者を育てたい。http://goo.gl/ve4QMp.国際支援の緒方さんは、リーダーシップを持った日本にしたい。http://goo.gl/0EOow6.多様性はお飾りではない。
緒方さんの記事が昨日の日経にあったので、出典をウェブ版のURLをgoo.glで短縮してツイートした。今日クリックしてみたら、今日の朝刊が表示されてしまう。短縮のやり方を間違ったのか。というわけで、南部発言と共に、もとのURLと引用をnomuraknブログに掲載することにした。
出典
南部靖之「夢の羅針盤①」『教育人会議』201301
p24~26フロムページ
「・・・正しい教育だと思ってひとつのものさしだけで教育をしていると、みんながお互いの才能を認められず、最後は国家が失速する。算数で100点取るのも、100m競争でl番になるのも同じ価値があるのにです。だから価値観の多様性を教えるべき。競争は大切だがそれは自分との戦い。勉強やスポーツ、音楽やアートの中では競争は必要ですが価値観の多様性も教えなければいけません。」
「消費税や原発などの社会問題も、本当はお互いを認め合うべきですが、いまはけなし合うことばかり。それは教育が原因でしょう。すべてが点数競争で勝ち抜くから、そのゆがみが世の中をすさんだものにしているんです。・・中略・・。利益や数字だけで評価され、本質を見抜く力を見失っています。・・中略・・原子力発電所の問題でも、止めるとお金が動かない、利益にならないという判断や理論ばかり。経済界に聞いたら約9割は原発再開に賛成だそうです。これは本質を見ずに、数字だけを見ているからです。命をおびやかすものなのに、正しいといわれている。・・中略・・。そんな難しい問題だからこそ、総理大臣が迷って最後に再開の判断をくだされた。しかしその根拠は単なる数字です。正しいのですが、怖い結論だと思います。法律などの「正しさ」というのは時代とともに変わるが正義は変わりません。だから僕がいつも言うのは「流行に流されず、風評に惑わされず、定説に屈せず、権力に服さず」ということ。いくら議論しても、本質を見抜く教育が大切! いまは小・中・高、そして大学もすべては点数という評価基準のものさしでやっている以上、問題は起こりますよ。」25頁
辛言直言 緒方貞子 「多様な価値 理解広げよ」
「英語は国際語かもしれないが、それができればいいという話ではない。アジアの国も含めてやはり国が進歩してくると、多様性が必要になってくる。画一的な教育を受けて、画一的にものを考えるのではなく、多様な価値が理解でき、多様な対応ができる人が日本にも必要だ」・・中略・・
「国際化と多様化がやや混同されている面がある。本当に必要なのは、いろんな価値を比較習得していく人材が日本の中で育っていくことだ。それは国文や漢文の分野でだっていい。多様性が出てこないと本当の意味で近代国家とは言えない」・・中略・・
「私は国連難民高等弁務官をしていたころ、随分旧ソ連の国を訪れた。そこで旧ソ連の教育の仕方は画一的で、日本に似ていると強く感じた。画一的な教育はある程度のレベルまでみんなを引き上げるが、本当に強い国、リーダーシップを持った国になるには画一的ではだめだ」・・中略・・
「講義だけで終わりではなく、ゼミなどできめ細かい指導が欠かせない。米国の大学院に留学していたときは、ほんとうにたくさんのペーパーを書かされた。必要なら米国のように学生の教育指導にあたるティーチング・アシスタントを増やした方がいい。学生が論文もかかないで講義だけ聴いて卒業していくのは楽過ぎる気がする。」引用終わり。