2021年7月25日日曜日

出会いの場を作る教育

出会いの場を作る教育、名門音楽院でも実践しているのだと心強く感じた。聞き取りの訓練もファシリテーションに通じるものがある。


 パリ国立高等音楽院即興演奏科[1]の卒業試験は自分の即興演奏論を展開しなければならない。おのおので見つけていくものなので、先生たちはいちいち教えられない。だから出会いを作ってくれる授業。

一年の半分以上は、色々なジャンルのゲストをただひたすらに呼んでくる。ダンサーとか民族音楽の歌手とか。空手家とか。空手家の授業は欠席したが、後で聞いたところでは気合を入れろとかだったらしい。即興演奏は瞬発性とか瞬間の判断と決断力が求められる。そのときにちょっとでも躊躇しないように、ともかく気合が。

他には、聞き取りの訓練。人が演奏したものからどれだけ理解できるか。しかも、面白いところを瞬間的にどれだけ捉えて理解するか。清塚信也のピアノの即興演奏による聞き取り訓練の再現映像あり。

 

出典:サクソフォン奏者・平野公崇さんのお話。NHK 722日(木)放送「魅惑の即興演奏〜音楽で会話する〜」



[1] Le département Jazz et musiques improvises”のことか。<https://www.conservatoiredeparis.fr/fr/departement/jazz-et-musiques-improvisees>