2012年3月25日日曜日

蓮行「演劇ワークショップ」2012メモ


蓮行氏[1]による演劇ワークショップがNPO法人グローバルリーダーシップアソシエーション(GLEA)[2]による「コミュニケーション力ワークショップ」として開催された。時は2012 1 28 ()、場所は大阪梅田。
 以下は観察者の自分のためのメモである。今後の共同研究によって補足・修正していきたい[0326更新]。昨年の演劇ワークショップの概要は次の記事を参照。


[1]  http://www.eisei.info/rengyou.html .
[2] http://www.npo-glea.org/glea/.


当日配布された「蓮行流 演劇ワークショップ術プリント」にメモを書き込んでいる。□のあとの見出しは蓮行氏のものである。ファイルを提供していただいた蓮行氏に感謝。

Disclaimer 蓮行氏はプリント通りに講義をされたわけではなく劇をやってみる合間に説明されたので、見出しとメモが一致していない部分がある。また、ワークショップのノウハウを守るために、ワークショップの中で参加者に明らかにされた情報の一部は開示していない(単に記憶がないとかメモが間に合わなかったいう理由もあるが…)。蓮行流演劇ワークショップの全貌を知りたい方は、ぜひ実際に参加してみてほしい。平田オリザ氏との共著、『コミュニケーション力を引き出す~演劇ワークショップのすすめ』(PHP新書、2009年)も参考になる。



Nomurakn on「蓮行流 演劇ワークショップ術プリント」


□不親切グラフ(生産者と消費者)


教え方の親切度があがるほど、学習の達成度がさがる。



□ワークショップ(WS)とは?

Aclass or series of classes in which a small group of people learn the methods and skills used in doing something 
 a photography/music workshop
Merriam-Webster's Learner's Dictionary http://www.learnersdictionary.com/search/workshop

どっぷりつかると当たり前になる。
双方向、体験・参加型
演劇と民主主義/シアターゲーム
ゲーム:意図を知らさない。考える前に。


□@@情報

@@のところに何が入るか。
…解答は、実際のWSか、蓮行前掲書『コミュニケーション力を引き出す』を参照のこと。



負荷。自分を含めた関係性を俯瞰する必要がある。


□モジュール


声の大きさ、変化、パラダイムシフト


 □発声練習


  □バイパス効果

直接だと負荷がかかるので、ゲームでバイバス。音や視角に集中しているうちに、仲良くなれる。プロセスが楽しい。
→←文科省、指導要領。大学入試のための一点突破のための教育。解は1つ。
→←コミュニケーションには解がない。
学習の「ねらい」はもうけない。ねらいは必要条件に過ぎない。他の点の気付きもあってよい。
コミュニケーション=個人<環境 →コミュニケーション環境

□インプット>アウトプット
情報。どう言われたいか。相手の情報をどう引き出すか。瞬時にヒントを得て。

□メタ視点
鳥瞰、俯瞰。楽屋おち。[比較:ハイフェッツ:バルコニーにのぼる]お客目線。
客席から情報を得る。老人、子供が多いと上演時間が長くなる。[比較:ハイフェッツ:音楽とリーダーシップの類推。音楽家-聴衆/リーダー-フォロアー:聴衆は傍観者ではなく、音楽家に影響を与える。]


□ピント調整&共有能力


□共同注意


□コミュニケーション環境

しゃべれないのに盛り上げる。

□単純科学主義、単一目的主義、十分条件主義の諸問題

告白タイムから「泡沫裁判」へ[ワークショップでは参加者の告白に基づき、「トイレ逆流事件」が審理された]:多様な意見を集約(共通のゴールから逆算)してアウトプットする練習。(→単一目的主義ではダメ)
エリート高校生はこのような練習をしているらしい。エリートだけが教育を受けているのは問題。対策→演劇を作る。ゴールは決定。合意形成。

今後の夢:「泡沫裁判」の発展型として、立法過程を劇化できないか。法を合意して作っていく。





広報用パンフレット(表裏)



2012年3月18日日曜日

欧州大学院60年-アジア大学院?も必要


ベルギーの欧州大学院、設立60年でEU首脳級を輩出しているらしい(日経120318)。中国から3人在籍しているが日本人はいない。大戦の戦禍を繰り返さないという設立の決意はアジアでも共有すべきだ。FTATPP締結や留学生を増したりするだけではなく、共通の人材養成の場が必要だ。

せっかくのよい記事なのに、Web版日経無料版には共有するシステムがないのかな。日本語の障壁さえなければ、こんなに閉じていると欧米のマスメディアに淘汰されてしまうだろう。

「欧州大学院大学(カレッジ・オブ・ヨーロッパ)が欧州連合(EU)加盟国の首脳級を相次ぎ輩出している。50カ国超の国から集まった学生が10カ月間、勉学や生活を共にする。卒業生の多くは政治家、EU官僚、弁護士として活躍する。異なる国同士の相互理解を深め欧州の平和の礎をつくる――。そんな理念を掲げて設立から60年余り。欧州のエリート養成校は収穫期を迎えつつある。」

「学生らはEU加盟27カ国の出身だけではない。出身国は計56カ国。日本人はいないが、中国からは3人が在籍している。トルコ財務省を休職して門をたたいたアラゴン・ウントマーツさん(32)は「トルコは欧州の一部。ここで学んだことは母国に帰っても必ず役立つ」。」

「大学は49年に「大戦の惨禍を繰り返さない」という決意の下でチャーチル英首相、デガスペリ伊首相らの指導で設立された。いまや卒業生は1万人超。大学で育まれる欧州人としての連帯の精神や人脈は危機を乗り越える一助になるだろう。」

欧州エリート養成、収穫期
欧州大学院大設立60年、EU首脳級輩出
2012/3/18付日本経済新聞 朝刊

2012年3月14日水曜日

負けないあきらめない庶民の力

西川さんのリーダーシップの特長は、負けない、あきらめないというものだった。これは311日の大災害に際する庶民の力でもある。オバマ大統領はfortitudeとかresilience and determinationと讃えているが、日本の政府にも庶民の力が生かされればよいのに。2012314


The White House
Office of the Press Secretary
For Immediate Release
March 09, 2012
Statement by the President on the One Year Anniversary of 3/11 in Japan
As we mark one year since the catastrophic earthquake, tsunami, and nuclear disasters in Japan, Michelle and I join all Americans in honoring the memory of the 19,000 victims lost or missing.  We continue to be inspired by the Japanese people, who faced unimaginable loss with extraordinary fortitude.  Their resilience and determination to rebuild stronger than before is an example for us all.
…………………
http://www.whitehouse.gov/the-press-office/2012/03/09/statement-president-one-year-anniversary-311-japan

2012年3月4日日曜日

三年寝たろう


NHKRADIO JAPANで三年寝たろうがおもしろかったという投書が紹介されていた。理由を知りたい。目覚めてから村に貢献したのは日本昔ばなしと同じだ。後者には実は怠け者ではなかったという解釈が多いが合理化し過ぎかも。いつかどこかで誰かの役にたっていれば「これでよいのだ」。201234

NHKワールド ラジオは海外向けに制作・放送されているが、Friends around the world(by Kay Fujimoto Mick Corliss)は日本国内でも聴ける(日曜 14:10-14:30)。三年寝たろうは番組中のつぎの企画で紹介されていた。

Once Upon a Time in Japan : Sleepyhead Taro, The man who Slept for Three Years

英語版では、目覚めて灌漑に成功したあと、” Taro worked hard, too, and lived happily ever after together with everyone else.”と改心してしまっている。残念。1975218(昭和500218)に放送されていた日本昔ばなしでは寝たろうはまた寝てしまうのだが、こちらの方が人間らしい。でも最後に説教じみた解釈が示されている。

「寝太郎はただ寝ていたのでなく、どうすれば村が助かるかをずっと考えていたのだった。
まんが日本昔ばなし データベース

日本昔ばなしの作画と演出は樋口雅一となっているが、出典は「表記なし」。1967年に次の絵本が出ているから、これが原作かもしれない。

大川 悦生、 渡辺 三郎『三ねんねたろう  むかしむかし絵本』
おおかわ えっせいぶん  わたなべ さぶろうえ 
出版:ポプラ社1967.6
サイズ    ISBN     4-591-00381-7   
27cm / 1冊