2014年6月15日日曜日

相手の立場に立つことと調停とパートナー

 ミキハウスの木村社長のお話に、調停者(交渉)とメンター(リーダー)の役割に関して重要なヒントをみつけた。対話メモはまた紹介するが、要約すれば:人に聞かなくても相手方から自分をみたら何をしてほしいかを考えればよい。師匠に頼るよりオリジナリティ。相手の立場に立って考えると発見できる。

 受講生を評価しつつ授業中にとった自分用のメモなので[1]、発言の前後が抜けていたりします。補足しようとすると永遠にできなくなって、掲載するのも忘れるので、該当箇所をそのまま抜粋しておきます。

・フレッシュキャリアAさん:自分でか人に聞くか。
・木村:逆の立場。相手方から自分をみたら何をしてほしいか。健康であるなら、向こう側からみたらわかる。
・上斗米先生(東京会場):実行するためには健康。
・ベネフィットワンKさん:納期を守る。管理費、維持費、在庫管理は。
木村:Kさん、自分で覚えとかな。500人の電話番号を覚えた。必要だったから。
Yさん(名前が聞き取れず。所属を言った後がモジャモジャ)
・木村:言葉通じなくても欲しいものは欲しい。ブランドを作りたかった。行動せえへんところに問題がある。内職のおばちゃんやから縫うてくれた。
ギャップ社員:頼る師匠、指針は。
・木村:尊敬する人はいる。オリジナリティ。相手の立場に立って考える。子供服にこだわっていない。出版。ニーズに合った本を作ればすごい。


  交渉する人もリーダーシップを行使する人も、自分では気がつかない弱点があります。交渉における調停者(第三者)やリーダーシップにおけるパートナー(第三者ではない)は、自分では気がつかない弱点を補ってくれます。しかし、相手の立場で考え、相手の目に自分がどう見るかを想像してみることによって、調停者やパートナーの役割を代替することができる場合があるのです。
交渉に調停者を入れる利点についてはいろいろな見解がありますが、わたしが最も重要だと思うのはつぎです。ハーバード型交渉法(原則立脚型、利害立脚型、統合型、価値創造型、問題解決型、ウィンウィン型とも呼ばれます)では、自分の利害と相手の利害を分析して最適の組み合わせを見つけますが、調停者はこの分析と組み合わせ作業を促し(facilitate introspection)、相手方と共有する(facilitate communication)役割を果たします[2]
リーダーにとってパートナーが必要なのは、次のような理由からです。「だれしも他人の意見が必要となる気づかない点(ブラインドスポット)がある。だれしも他人におさえてもらわなければならない強過ぎる思い(パッション)がある。だれでもバルコニーに上って眺めてみる余裕を失うことがある。プレシャーが強くかかってくるときはなおさらだ。リーダーシップを行使する人はだれでも、自分自身と自分の役割を区別し、攻撃を誘発するような潜在的争点を洗い出すために助けが必要だ。[3]
第三者である調停者でも自分の「味方」であるパートナーでも、重要なのは自分が気がつかないことに気づかせてくれる点です。通常あまり強調されてはいませんが、気が滅入るほど難しい問題に取り組んでいる人にとって、自分の知覚、認知のバイアスを修正してくれる人がいると、その問題の隠れた原因や生じうる結果に気づくことができます。いわば世の中や世界の見え方を変えてくれる人といえるでしょう。
交渉でもリーダーシップでも、自分以外の利害関係者(ステークホルダー)の立場に立って考えることができる人は、自分自身の知覚や認知の狂いを自分で補正できる人だといえます[4]




[1]実践グローバルリーダーシップ201464日観察結果、東京パソナ本社より(大阪大学を会場とする遠隔講義)。
[2] Russell Korobkin, Legal Negotiation Theory and Strategy (Aspen Publishers; 2 ed., 2009), pp.331-332.
[3] Ronald A. Heifetz, Leadership Without Easy Answers (Belknap Press of Harvard U. Press, 1996), p.268.
[4] 「今、南部さんから、相手が何を求めているのかを想像してみて、それで自分の音楽を組み立ててみるというお話があったと思うんです。これは先ほど,私が徒弟として学んだその弁護士さんのありよう、人と向き合って話し合いをしていろいろな間窟解決をしていくという、その姿と非常に共通していると思うんです。」「人を動かす一交渉と音楽(上)」JCAジャーナル2007 105410p.58.
http://www2.osipp.osaka-.ac.jp/~nomura/profile/ronbun/jca2007.10.pdf.

2014年5月21日水曜日

よい論題の条件-アカデミックディベートと訴訟ディベート



                                               Ver.2014/05/21

1.はじめに
2.アカデミックディベートの論題分析
3.訴訟におけるディベートと論題分析
4.結論


1.はじめに

学生から合宿でのディベート用に、「わが社は、外国人労働者を一定数雇用し、公用語を英語にすべきである」という論題が提案された。この論題は、ディベートの論題としてふさわしいものといえるだろうか。
フリーリー2013は、13回も版を重ねた定評のあるディベートの教科書である。フリーリーは、よい論題は次の4つの特徴を備えていると整理する。

よい論題の特徴
   争いがあること 
   論点は1つに絞ること
   感情的な表現は避けること
   肯定側が望む決定を正確に記述していること

この論考では、フリーリーが主張する4つの特徴を、よい論題のための4つの条件としてとらえる。2ではこの4条件を冒頭の論題を中心に分析し、つぎに3で実社会におけるディベートの応用の典型として裁判所における訴訟を検討し、フリーリーの見解はよい論題の条件としては必ずしも適切ではないことを明らかにし、最後に4でその修正を提案する。

2.アカデミックディベートの論題分析

あなたの会社で、冒頭の主張に経営者が賛成し労働者が反対しているとすれば、①の条件の争いの存在は満たされている。しかし、争いの存在はディベートの論題の前提条件であって、論題の中身に関する条件ではない。
これに対して、②の論点は1つに絞ることという条件は、論題の中身、成り立ちに関する条件といえる。冒頭の主張は2つの論点を含んでいるから、この条件に照らせばよい論題とはいえない。経営者や社員のなかで、外国人労働者雇用に対する意見と公用語を英語にすることに対する意見の分布や割合は異なるはずなので、これらを論題として社内でディベートしても混乱が生じる恐れがある。
②の条件に従えば、この論題は「外国人労働者を一定数雇用すべき」という論題と「わが社は公用語を英語にすべきである」という論題に分けるべきである。2つの論題を別々にディベートするほうが、議論の混乱がなく効果的に決定ができるだろう。
さらに、肯定側がディベートに勝利して、「外国人労働者を一定数雇用すべき」ことが認められても、いつまでに何人雇用するかが決められていないので、肯定側が望む結果が正確に記述されているとはいえず、④の条件を満たしていない。
冒頭の論題をフリーリー2013の②と④の条件に従って修正すれば、「わが社は来年の新入社員の半数を外国人にすべきである」という論題と「わが社は来年4月から英語を公用語とすべきである」という論題に分けてディベートをすればよいことになる。もちろん、「新入社員」や「公用語」が何を意味するかをきちんと定義しないと、よいディベートにはならない。
最後に、フリーリー2013の感情的な表現を避けることという条件は、よい論題の条件としてはわかりにくい。フリーリーは、「いたいけない動物を無意味に痛めつけるサディスティックで残酷な実験は禁止されるべきである」という論題を、感情的表現がつまった悪い例としてあげる。そして、「生体解剖は違法化すべきである」という論題の方がよいと提案している。しかし、問題は表現が感情的かどうかではなく、それが人によって評価が異なりうる主観的な表現であることにある。
たとえば「優れた外国人労働者を雇用すべき」という主張はだれもが否定するのが難しいので、肯定側に有利である。しかし、この主張が認められても、実際の雇用者は優れていない労働者は採用しないだろうし、優れているかどうかは雇用者の裁量に任されているから、主張に「優れた」という表現を入れる意味はない。反対に、たとえば「残虐な、非人道的な刑罰」という表現は感情的であるが、「残虐な、非人道的な刑罰」の禁止は多くの国で広く受け入れられている(憲法36条、拷問等禁止条約参照)ので、感情的な表現であってもディベートの論題として悪いとはいえない。

原文
Characteristics of an Effective Debate Proposition
Controversy
●One central idea
●Unemotional terms
●Precise statement of the affirmative’s decision


3.訴訟におけるディベートと論題分析

ところで、以上の4つの条件が満たされているかどうかが実際的にも重要となる論題がある。訴訟における論題がそれだ。訴訟においては、原告が、被告に対して有する権利を裁判所に認めてもらうために訴えを提起する。たとえば、XYから中古車a100万円で買ったがYが引き渡さない場合に、X(原告)は裁判所に中古車aの引き渡しをY(被告)に対して請求する権利を認めてもらうために、訴えを提起する。Xは、「YXに対して中古車aを引き渡すべきだ」という論題を肯定する議論をし、これに対してYはこの論題を否定する議論を展開し、裁判所が勝ち負けを決めるのだから、訴訟はディベートの実社会における応用といえる(太田・野村2005)。
訴訟におけるディベートは、pという事実があればqという結論が認められるべきだという条件文の形をとる(p→q)。上の売買契約の例なら、p:「原告は被告から○年×月△日、中古車Aを買った」、よって、q:「被告は原告に対して中古車aを引き渡せ」となる。この「事実pのもとで結論qが認められるべき」という主張が、訴訟ディベートにおける論題といえる。
「p:XYとの間に中古車aの売買契約がある、よってq:YXaを引き渡せ」という論題の前提には、XYの争いがあり(条件①)、論点は「売買契約の存否」1つに絞られており(条件)、感情的な表現はなく(条件③)、肯定側Xが望む決定「XYからaを買った」と最終的な決定「YXaを引き渡せ」を正確に記述している(条件④)から、この論題はよい論題である。
もっとも、論点を1つに絞るという②の条件については修正が必要だと思われる。なぜなら、たとえばXが中古車aを所有していたのにいつのまにかYがこれを占有して乗り回しているという場合を考えよう。Xの所有権に基づく返還請求権としての引き渡し請求権に関するディベートの論題は、「p1:Xがaを所有しており、かつ、p2:Yがaを占有している、よって、p:YはXにaを引き渡せ」となる。つまり、論点はp1とp2の二つあり、②の条件が満たされていないが、法的には正しい論題である。
所有権に基づく返還請求権の論題に含まれているp1、p2という論点は、p1という論点が肯定され、同時にp2という論点が肯定された場合にのみ、qという結論が肯定される関係にある。したがって、よい論題になる条件②は、「一つの論点かまたは複数の論点の場合にはそれらが密接不可分の関係にあること」と修正できる。
冒頭の「外国人労働者を一定数雇用し、公用語を英語にすべき」という二つの論点は、いずれかを肯定または否定することが他方の論点に影響を及ぼさないので、密接不可分の関係にあるとはいえない。したがって、冒頭の論題はよい論題とはいえないのである。
 最後に、訴訟ディベートにおける論題をディベートする場合には、法的な論拠が重要となる。たとえば、「p:XYとの間に中古車aの売買契約がある、よって、q:YXaを引き渡せ」という論題を考えてみよう。pという事実とqという結論を結びつけるためには、「売買契約をしたら、売り主は買い主に対する目的物の引き渡し義務がある」という法的な論拠(warrant)が必要である。この法的な論拠の根拠(backing)は、日本では民法555[1]の規定であるといえる。
 このように、訴訟ディベートの特徴は、論題の論拠が法的なルールであることである。言い換えれば、訴訟におけるディベートは、「pという事実がある、よって、qという主張が認められる、なぜなら、Pがあれば一般的にQとなるべきという法的なルールがあるからだ」という法的な議論の構造を持つのである(下の図では、英国の哲学者トゥールミンにならって、pをData、qをClaimと表示している)[2]





4.結論

フリーリー2013が示したよい論題のための4つの条件のうち、②の論点は一つに絞ることおよび③の感情的な表現は避けることは、よい論題のための条件を正確に表しているとはいえない。よって、これらは次のように修正されるべきである。

よい論題の条件(修正)
   争いがあること 
   論点は1つに絞るか、複数の論点が密接不可分の関係にあること
   評価が分かれるような主観的な表現は避けること
   肯定側が望む決定を正確に記述していること



参考文献
□ Austin Freeley & David Steinberg, Argumentation and Debate pp.125-127 (Cengage Learning, 13 ed., 2013).
□ Stephen Edelston Toulmin, The Uses of Argument, Cambridge U. Pr.1958.2003.翻訳としては、戸田山和久・福澤一吉訳 『議論の技法-トゥールミンモデルの原点』10-11(東京図書、2011)がある。
太田勝造・野村美明編『交渉ケースブック』(商事法務、2005年)。
司法研修所編『新問題研究要件事実』1章、3章、5章(法曹会、2011年)。
司法研修所編『紛争類型別の要件事実 民事訴訟における攻撃防御の構造』1章、6章(法曹会、2006年)。




[1] 民法555条は次のように規定する。「売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。」
[2] 法的議論と議論の構造およびトゥールミンの議論の理論については、次のブログ参照。http://nomurakn.blogspot.com/2011/02/blog-post.html.

2014年1月30日木曜日

グローバルリーダーシップ・プログラム(GLP)共通テキスト2013年バージョン

大阪大学グローバルリーダーシップ・プログラム(GLP)は、学生に主体的な学びの機会と場を提供するために、篤志家による寄附により 2007年4月に設立されました。http://www.osipp.osaka-u.ac.jp/leader/index.html

GLPで開講される全科目は、より良い未来を主体的に創造していこうという志を持つ人々と学生が協働して授業を創りあげていくことによって、実践的なリーダーシップの実験と学習の場を協創することを目指しています。

このテキストは、GLP科目のうちの3科目と、そこで用いられている「心と身体を動かす協創型教授法」の要点を説明しています。















2013年10月21日月曜日

マスメディアによる報道の「中立」性?

学力テストの学校別結果の公表をめぐり、メディアの姿勢の違いが際だった。
nikkeiは保護者ら4割以上賛成、asahiは市区町村教委の8割が公表禁止支持。両紙は情報の出所を文科省の調査でとするが、NHKは「結果公表に慎重意見」として有識者会議が出所という。詳細はブログで。
twitter.com/nomurakn/status/392300368652029952

学力テストの学校別成績公表、保護者ら4割以上賛成 「都道府県知事の4割以上が区市町村教育委員会による学校別成績の公表に賛成していることが21日、文部科学省の調査で分かった。」2013/10/21 11:22 www.nikkei.com/

学力調査学校別結果、市区町村教委の8割が公表禁止支持
「市区町村教育委員会の79%が「教委による公表に反対」と考えていることが文部科学省の調査で分かった。」
201310212251www.asahi.com/

学力テスト結果公表に慎重意見 「全国学力テストの結果の公表方法を検討している文部科学省の有識者会議が開かれ、「子どもへの影響や学校の序列化が心配だ」として、学校ごとの結果を教育委員会が一律に公表することに慎重な意見が相次ぎました。」
1021 197http://www3.nhk.or.jp/

平成251021日(月曜日)1000分~1200分 全国的な学力調査に関する専門家会議(平成2579日~)(第3回)の開催について

www.mext.go.jp/

2013年9月3日火曜日

REITはなぜ信託ではなく法人なのか

不動産投資のREIT(Real Estate Investment )が増えている。Trustといっても信託ではなく、法人である。日本の証券投資は信託中心なのに、不動産投資は法人なのはなんでやろ。会社法で教えればおもしろいのに。http://s.nikkei.com/1a14r1K
                                
興味深いことに、米国証券取引委員会(SEC)のサイトにもREITとは会社(a company)であると説明されている。信託ではなく法人という法形式をとったおもな理由は、不動産所有の必要性と投資家保護かもしれないが、法人税法にも関係しておもしろそうだ。法律学の基本概念は、会社とはというような本質論を問う説明よりも、経済的必要に迫られた実態から説明するほうが、ずっとおもしろくて、かつ、ためになる。どこかでそんな創造的な法学の授業をやっていないかな。

もちろん、最先端領域法学などという変な講義ではなく、会社法や民法のような基本科目で教えねば。でもきっと基本科目の講義には規制が多いから、「教えたいが授業時間が足りません」というのだろう。本当にそうか。政府による規制と同じように、なんのための規制かを考えないと既得権の保護に終わってしまう。

以下はURL資料集。

不動産投資、国内勢も増額 REITやオフィスビル
2013/9/3 2
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD260MB_S3A900C1EA2000/

J-REITとは?
http://www.toushin.or.jp/reit/about/what/

審議会資料
投資信託・投資法人法制の現状
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/toushi/siryou/20120307/03.pdf

根拠法
投資信託及び投資法人に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S26/S26HO198.html

米国証券取引委員会(SEC)のサイトによる説明
Real Estate Investment Trusts (REITs)
http://www.sec.gov/answers/reits.htm

2013年8月30日金曜日

ベンチャーと難民支援から見ると 多様な価値を認める教育が大切

2人のカリスマが教育に価値観の多様性を求められている。ベンチャーの南部さんはチャレンジする若者を育てたい。http://goo.gl/ve4QMp.国際支援の緒方さんは、リーダーシップを持った日本にしたい。http://goo.gl/0EOow6.多様性はお飾りではない。

緒方さんの記事が昨日の日経にあったので、出典をウェブ版のURLgoo.glで短縮してツイートした。今日クリックしてみたら、今日の朝刊が表示されてしまう。短縮のやり方を間違ったのか。というわけで、南部発言と共に、もとのURLと引用をnomuraknブログに掲載することにした。

出典
南部靖之「夢の羅針盤①」『教育人会議』201301 p2426フロムページ

「・・・正しい教育だと思ってひとつのものさしだけで教育をしていると、みんながお互いの才能を認められず、最後は国家が失速する。算数で100点取るのも、100m競争でl番になるのも同じ価値があるのにです。だから価値観の多様性を教えるべき。競争は大切だがそれは自分との戦い。勉強やスポーツ、音楽やアートの中では競争は必要ですが価値観の多様性も教えなければいけません。」
「消費税や原発などの社会問題も、本当はお互いを認め合うべきですが、いまはけなし合うことばかり。それは教育が原因でしょう。すべてが点数競争で勝ち抜くから、そのゆがみが世の中をすさんだものにしているんです。・・中略・・。利益や数字だけで評価され、本質を見抜く力を見失っています。・・中略・・原子力発電所の問題でも、止めるとお金が動かない、利益にならないという判断や理論ばかり。経済界に聞いたら約9割は原発再開に賛成だそうです。これは本質を見ずに、数字だけを見ているからです。命をおびやかすものなのに、正しいといわれている。・・中略・・。そんな難しい問題だからこそ、総理大臣が迷って最後に再開の判断をくだされた。しかしその根拠は単なる数字です。正しいのですが、怖い結論だと思います。法律などの「正しさ」というのは時代とともに変わるが正義は変わりません。だから僕がいつも言うのは「流行に流されず、風評に惑わされず、定説に屈せず、権力に服さず」ということ。いくら議論しても、本質を見抜く教育が大切! いまは小・中・高、そして大学もすべては点数という評価基準のものさしでやっている以上、問題は起こりますよ。」25


辛言直言 緒方貞子 「多様な価値 理解広げよ」
日経 2013829日【朝刊】27
日経Web記事
http://www.nikkei.com/article/DGKDZO59031670Y3A820C1TCQ000/


 「英語は国際語かもしれないが、それができればいいという話ではない。アジアの国も含めてやはり国が進歩してくると、多様性が必要になってくる。画一的な教育を受けて、画一的にものを考えるのではなく、多様な価値が理解でき、多様な対応ができる人が日本にも必要だ」・・中略・・
 「国際化と多様化がやや混同されている面がある。本当に必要なのは、いろんな価値を比較習得していく人材が日本の中で育っていくことだ。それは国文や漢文の分野でだっていい。多様性が出てこないと本当の意味で近代国家とは言えない」・・中略・・
 「私は国連難民高等弁務官をしていたころ、随分旧ソ連の国を訪れた。そこで旧ソ連の教育の仕方は画一的で、日本に似ていると強く感じた。画一的な教育はある程度のレベルまでみんなを引き上げるが、本当に強い国、リーダーシップを持った国になるには画一的ではだめだ」・・中略・・

「講義だけで終わりではなく、ゼミなどできめ細かい指導が欠かせない。米国の大学院に留学していたときは、ほんとうにたくさんのペーパーを書かされた。必要なら米国のように学生の教育指導にあたるティーチング・アシスタントを増やした方がいい。学生が論文もかかないで講義だけ聴いて卒業していくのは楽過ぎる気がする。」引用終わり。

2013年8月29日木曜日

Magneticとcharismatic

 いつもカリスマという言葉を忘れる。何やったかなとリーダーシップの本までめくって考えてもアルツ。確かマグネティックと同じ意味やったと思って引いてみるとあたり。類語にちゃんとcharismaticと出ていたので、思い出す。辞書の定義も用例もほとんど同じだと発見。ブログにメモしよ。
posted at 22:57:17

Merriam-webster onlinemagneticをひいてみる。形容詞とあって、「人を引きつける神秘的な、マジカルな力を持つこと」と説明している。Charismaticをみると、まったく同じ説明である。例文の文章は違うものの、どちらもカルトのリーダーを主語にしている。メリアム・ウェブスターの編纂者は、リーダーというものを不思議な魅力の持ち主と結びつけているのかもしれない。

カリスマという言葉を、ベンチャー界のカリスマ、難民支援のカリスマとツイートしたかったのだが、えらい寄り道をしてしまった。


以下は、 Merriam-webster onlineからの引用。
magnetic adjective

having an often mysterious or magical power to attract
Synonyms alluring, appealing, attractive, bewitching, captivating, charismatic, charming, elfin, enchanting, engaging, entrancing, fetching, glamorous (also glamourous), luring, magnetic, seductive

charismatic adjective
having an often mysterious or magical power to attract
Synonyms alluring, appealing, attractive, bewitching, captivating, charismatic, charming, elfin, enchanting, engaging, entrancing, fetching, glamorous (also glamourous), luring, magnetic, seductive

magnetism noun
the power of irresistible attraction
Synonyms allure, animal magnetism, appeal, attractiveness, captivation, charisma, duende, enchantment, fascination, force field, glamour (also glamor), magic, magnetism, oomph, pizzazz (or pizazz), seductiveness, witchery

charisma noun
the power of irresistible attraction
Synonyms allure, animal magnetism, appeal, attractiveness, captivation, charisma, duende, enchantment, fascination, force field, glamour (also glamor), magic, magnetism, oomph, pizzazz (or pizazz), seductiveness, witchery

merriam-webster online

http://www.merriam-webster.com/